弊社でもNIHのグラントを申請しています。企業、Small Business向けのグラントとしてSTTR (Small Business Technology Transfer)とSBIR (Small Business Innovation Research)プログラムという二種類があります。他にもFASTというのもあるようです。弊社で申請しているのはSTTRです。フェイズ1では$150,000、フェイズ2では$1ミリオンほどが政府から支払われます。実は、私がグラントを直接書いているわけではなく、共同研究者に書いてもらい、それを弊社で申請しています。3年越しで3回アプライしました。結果、今回はどうやら通ったようです。まだ、正式な告知(Notice of Award)は届いていませんが、Just In Timeというリクエストが来ており、NIH側の担当者であるプログラムオフィシャルもおめでとうとEメールしてきているので、おそらく大丈夫でしょう。

この申請により一つ学びました。米国でグラントを書く方々は、とても大変な思いをしています。ある研究者がおっしゃるのに、日本の科研費やAMEDの申請に比べ、おそらく100倍以上の時間と努力が必要だとのことです。私も横で見ていて、この意見に納得します。この努力に意味があるかどうか。私には無駄に思えます。論理構築や文献調べは意味があると思いますが、有用性を示すより、あらさがしする選考委員に、文句を言わせないように書くことが必要です。書類選考という競争に勝つために時間を浪費し、その努力を研究に供せないことは非常に無駄です。日本の大学の研究者は会議が多く文句を言いますが、私には、まだ会議のほうが良いような気がします。

もし、研究内容にビジネスセンスが加えられれば、起業して投資家のお金で研究開発も可能です。そこでもらえる金額はSTTRのフェイズ2の数倍から数十倍は得られます。おそらくこちらのがはるかに早くことが進みます。でも株の問題や投資家との交渉が絶えず必要で頭を悩ませるのも事実かもしれません。

そこで弊社は代理店業で黒字にし、少しずつでも資金を得てさらに研究もするという形に進めようと起業時に考えていました。いざ代理店業をはじめると、とても面白く充実しています。今から頂く米国政府のお金を有意義に使うことにもウキウキしています。つまりは、弊社で研究するのが一番いいかもしれません。